第10回日本山岳遺産基金サミットに参加しました(日本山岳遺産基金10年のあゆみ)
全国で様々な団体等が山岳環境保全や次世代育成、安全登山啓発に取り組んでおり、今年も5団体が新たに認定され、合計35団体となった日本山岳遺産。南木曽岳と南木曽山士会も2015年に認定いただき、4年が経過しようとしています。これからも活発な活動を続けていてたらと、気持ちも新たに思う事務局でした。
特別講演には、北海道大学の愛甲准教授による「登山道の荒廃に登山者は何ができるか」。山岳はいづれも何らかの自然公園や国有林の括りの中にある場合が多く、そこには国の機関であっても環境庁や林野庁等所管が異なるという現状がある中で、実際に登山道を整備しているのはだれ?という現状があり、地元のボランティアや山岳会が手を加えようとしても規制や許可手続きにより思うように手が出せない・・・とはいえ、実際に山を愛する人々がいなくては登山道は益々荒廃に一途を辿ってゆく・・・等、普段自分たちが活動する上でも避けて通れない許認可や実際に誰が管理すべきなのかという問題について改めて考えさせられました。
登山を楽しむ傍らで、「誰がそこに階段を設置したか」「誰がそこに石を並べたか」など、改めて考えながら登ってもらえたら、一人ひとりの気づきがまたきっとあり、個々の意識の中で山岳環境の保全ということが深まることが大事、ということが印象に残りました。