秋の登山道整備作業を行いました(2020.10.4)
ご無沙汰しています、南木曽山士会事務局です。
今年は、毎年行っている多人数が参加するイベント方式は行わず、南木曽山士会メンバーによる登山道整備を行った一日でした。
2020年10月4日(日)、早朝。空模様は、二日ほど前から曇り空ときどき雨予報・・・心配です。朝七時に、長野県南木曽町の蘭(あららぎ)登山口に集合した途端に雨がざあっと降りだしました。しかし、皆さんの日頃の行いの良さで一瞬の降雨だけで、それくらいで雨は留まってくれまして、一日曇り空のため、山頂での眺望はありませんでしたが暑くもなく比較的快適なコンディションで作業を行うことができました。
国有林内であるため、立ち木や植物をむやみに切ったり採取は出来ませんが、過去に森林管理署(旧営林署)や地元の自治体、地域の皆さんが50年以上かけて整備されてきた登山道のあちこちには、乾燥し状態のよい資材や風倒木を見つけることがあります。例えば上記の土留め(降雨により地山が削られ登山道が欠落してしまうことを防ぐ)も、そんなものや、自分達が運搬した資材等を活用して加工しつつ新たな登山道として生まれ変わらせます。
今回、登山道が覆われるくらいの笹についても一部刈り払いを行いました。部分的ではありましたが、明らかにきれいになっていました。しかし、日照時間が増えたのか、気候変動の影響なのか、笹の成長が早くなっている感じがします。比較的分岐の少ない南木曽岳ですが、ルートが分からなくならないよう、山士会スタッフの方がポイントを抑えて刈っていただきました、ありがとうございました。
以上、天気にも恵まれた秋の一日でした。
まだまだ登山道整備に終わりはありませんが、来年は以前のように大勢の皆さんに楽しんでいただけるような形での開催ができればいいなと思います。
第10回日本山岳遺産基金サミットに参加しました(日本山岳遺産基金10年のあゆみ)
全国で様々な団体等が山岳環境保全や次世代育成、安全登山啓発に取り組んでおり、今年も5団体が新たに認定され、合計35団体となった日本山岳遺産。南木曽岳と南木曽山士会も2015年に認定いただき、4年が経過しようとしています。これからも活発な活動を続けていてたらと、気持ちも新たに思う事務局でした。
特別講演には、北海道大学の愛甲准教授による「登山道の荒廃に登山者は何ができるか」。山岳はいづれも何らかの自然公園や国有林の括りの中にある場合が多く、そこには国の機関であっても環境庁や林野庁等所管が異なるという現状がある中で、実際に登山道を整備しているのはだれ?という現状があり、地元のボランティアや山岳会が手を加えようとしても規制や許可手続きにより思うように手が出せない・・・とはいえ、実際に山を愛する人々がいなくては登山道は益々荒廃に一途を辿ってゆく・・・等、普段自分たちが活動する上でも避けて通れない許認可や実際に誰が管理すべきなのかという問題について改めて考えさせられました。
登山を楽しむ傍らで、「誰がそこに階段を設置したか」「誰がそこに石を並べたか」など、改めて考えながら登ってもらえたら、一人ひとりの気づきがまたきっとあり、個々の意識の中で山岳環境の保全ということが深まることが大事、ということが印象に残りました。
南木曽山士会(なぎそさんしかい)とは
南木曽岳(なぎそだけ)・・・
長野県の南西の南木曽町(なぎそまち)にある1600m程度の花崗岩と急登木段などが特徴的な日帰りも可能な低山です。
日本山岳遺産に、2015年度認定いただきました。
この南木曽岳にて、登山道修繕等を行うボランティア団体が、南木曽山士会(なぎそさんしかい)です。
平成元年頃から会長がコツコツと続けてきた木段の小修繕等が主な活動。
年に1回程度、一般の登山者の方に木段修繕用の資材の荷揚げに協力いただく「みんなで信州の山岳を守ろう!キャンペーンin南木曽岳」を開催しています。
そのほかの取り組みとして、ご参加いただいた皆さんの写真などを展示した写真展示会『私と南木曽岳 no mountain,no life.』を2019.10.19(土)~11.24(日)の間、JR南木曽駅前特設会場にて開催しました。
今後も南木曽岳を通じて登山が好きな皆様へ南木曽岳と南木曽町の素晴らしさをお伝えできるよう、情報発信を行っていきます。
南木曽岳(なぎそだけ)1679m 中央アルプスの主脈から南西に外れたところに位置する三百名山。低山ながら、歩き応え十分な急登と、抜群の眺望が魅力。山頂付近からは御嶽山をはじめ、中央・南・北アルプスの山並みを望める。
昔から御嶽山、木曽駒ヶ岳とともに、木曽三嶽として巡礼や修験の山となってきた。
車利用の場合、中津川ICから無料駐車場(蘭登山口)まで40分ほど。また、西側の上の原登山口へはJR南木曽駅から徒歩でも行ける。 急登と鎖場、木段と花崗岩の巨岩が次々現れる登山道を抜け、ササの原っぱの遊歩道へ。目まぐるしく変化する南木曽岳の表情をご堪能ください(^_^)
いつでも登山者の皆さんが安全に楽しんで登れるように、長く活動を続けられるようにがんばってまいります。いつか、あなたも、「南木曽岳で会いましょう。」!
みんなで信州の山岳を守ろう!キャンペーン2019in南木曽岳に大勢のご参加ありがとうございました
2019.09.28のイベントには100名を超える方々のご参加ありがとうございました。一般の登山者の方のお力をお借りして行う登山道整備、今年で4年目、5回目の実施となりました。
資材を下ろすポイントの情報をうまく伝えることができず大変な思いをさせてしまった方もおみえだったようで申し訳ありませんでした。運搬いただいた資材は必ず使わせていただき、安全な登山をお楽しみいただけるよう取り組み続けていければと思っております。
南木曽山士会の地元スタッフ10名程度ですが、南木曽町と南木曽岳を好きな方々が年代や仕事の違いを越えて集まる機会を今後も登山道整備を通じて継続できればと考えています。
南木曽町(なぎそまち)、南木曽岳(なぎそだけ)を、もっと多くの方々に知っていただき、ほんの少しだけれども地域が盛り上がってくれればいいな、と思って始めたこのブログやインスタグラムやツイッター、こんなに長続きするとは思ってもみませんでした。事務局としては、この町の呼び方を覚えていただくだけでもいいかなと思っていました。よく、みなみきそまちと呼ばれる方がいらっしゃるそうです。
⇒正しくは、なぎそまち。
運営にド素人な事務局ですが、いろいろ手探りでしたが、準備もまだまだ万全ではありませんでしたが、お知らせをみていただき、南木曽岳を訪れていただいた皆様には感謝しかありません。おかげさまで準備していた資材をすべて運搬いただけました。様々なご指摘やアドバイスもいただきましたので、次回実施する際に活かしていきたいと思います。
一番の収穫は、皆さんの笑顔をたくさん見ることができたことです。会長以下南木曽山士会一同また次回への活力とさせていただきます。ありがとうございました。
また次回、南木曽岳で会いましょう。
2019.9.28(土)に南木曽岳でイベント開催します
事務局です。本日「山の日」の今回の投稿はイベントのお知らせです。
今年で4年目となる下記イベントを9月28日(土)に行います。
ご都合つく登山者の皆様、南木曽町に、南木曽岳に来てみませんか?
○事前の申し込みは必要ありません。
○現地(蘭あららぎ登山口)で受付後、資材をお受け取りいただき指定場所まで運搬ください。
○指定場所で資材を置いていただきましたら、終了です。その後、普通に登山をお楽しみください。
○飲み物や缶バッチ、トン汁をどうぞ。登り終えてからでも結構です。
○メッセージボードに山に対する思いをご記入ください(SNSに内容を掲載させていただく場合がございます)。
○運搬いただく資材へもメッセージご記入いただけます。
○皆様の思いがこもった資材を登山道修繕に活用させていただきます。
※この活動は「株山と渓谷社」様の「日本山岳遺産基金」を活用し行います
※国民の祝日「山の日」制定を契機に長野県が取り組む、登山者など利用者の協力を得ながら山岳環境保全活動等を行う「みんなで信州の山岳を守ろう!キャンペーン」の主旨に賛同し、その一環として行います
※雨天延期 SNS等で周知させていただきます
※当日の受付時に保険加入のためにご記入いただく個人情報は利用目的以外には使用いたしません
※ボランティア活動であるためスタッフの対応に不慣れな点がございますが何卒ご理解ください
主催・企画 南木曽山士会
2016年(平成28年)11月12日に実施した内容
事務局です。
過去の新聞で取り上げていただいた記事をメモ代わりに記しております。
なお、過去記事ですので若干振り返る内容に変えてあります。
「登山道整備 協力者募る」(平成28年11月10日 記事 市民タイムス様)
南木曽町の南木曽岳(1679m)で平成28年11月12日、一般登山者に資材運搬の協力を求め、登山道整備を行う催しが開かれました。
長野県の「みんなで信州の山岳を守ろう!キャンペーン」の一環で、南木曽岳の環境整備に取り組む地元ボランティア・南木曽山士会が、7月に続いて企画しました。
蘭登山口近くの丸太橋で、午前8時から受付。受付から約500m離れた水場「金明水」近くのはしご1箇所を取り換えるため、登山者がはしごの横材となる長さ80~120センチ、重さ3~5キロほどのヒノキ材計280本を運んでいただき南木曽山士会会員が取り付け作業を行いました。このほか、老朽化したはしごが多く今後に向けての資材調達のための運搬の意味も兼ねていました。背負子の貸し出しも行いました。
平成28年7月に開催したところ県内外の登山者約90名に協力いただき登山道沿いの木製梯子4箇所を修繕行うことができました。
ご参加いただいた皆様からも、ご好評いただいたことから継続した取り組みへとなっていったのかもしれません。
この取り組みに会長は「前回に続きたくさん資材運搬いただきとてもありがたかった、晩秋の南木曽岳登山も楽しみながらご協力いただき感謝申し上げます」と話しました。
※この活動は、㈱山と渓谷社様の「日本山岳遺産基金」を活用し行いました。